韓国のEC市場は2024年に約230兆ウォン(約25兆円)規模に達し、GDP比で見ると世界トップクラスのオンライン消費大国です。スマートフォン普及率95%超、高速インターネット環境の完備、同日・翌日配送への高い期待値が揃った韓国市場は、日本企業にとって越境ECでの参入が比較的しやすい環境です。しかし、プラットフォームごとに特性・手数料体系・利用者層が大きく異なるため、自社商品との相性を見極めた戦略が重要です。

 

쿠팡(Coupang):圧倒的物流優位とマス市場へのリーチ

쿠팡は2023〜2024年にかけて韓国EC市場シェアの約25〜30%を占め、年間取引額が30兆ウォンを超える単独最大のプレイヤーです。「로켓배송(Rocket Delivery)」と呼ばれる翌日・当日配送サービスは、韓国消費者の配送期待値を業界全体で引き上げた革新的なサービスです。

ロケット直구と로켓그로스(Rocket Growth)

日本からの販売には크로스보더(クロスボーダー)販売として「로켓직구」が利用できます。쿠팡が直接仕入れるWholesale型と、マーケットプレイス型のFulfilled by Coupang(로켓그로스)の2種があります。ロケット그로스は日本の楽天FBAに近いモデルで、在庫を쿠팡물류센터(物流センター)に預けることでロケット配送マークが付き、検索露出と転換率が大幅に向上します。

ただし手数料はカテゴリにより10〜15%のマーケットプレイス手数料+物流費用がかかり、価格競争が激しいため、ブランド力での差別化が難しいコモディティ商品は利益が圧縮されやすい点に注意が必要です。

 

네이버 스마트스토어:SEOとブランドストーリーを資産化

네이버 스마트스토어は独自ブランドページを持つECで、ネイバー検索との連動により商品関連キーワードでの流入を獲得できます。카카오 선물하기(カカオギフト)との連動も強く、プレミアムギフト用途の商品には非常に有効なチャネルです。

手数料はスマートストアの場合、決済手数料のみで月額固定費はなく、初期費用を最小化して参入できます。ただし、オーガニックな検索露出を獲得するには高品質レビューの蓄積と商品詳細ページの現地化が重要で、韓国語ネイティブ水準のコンテンツ制作が必要です。

 

SSG닷컴・롯데온:百貨店チャネルを活かした高価格帯戦略

신세계그룹(新世界グループ)運営のSSG닷컴と롯데그룹의 롯데온은 「百貨店信頼度」を背景にした高品質・高価格帯商品との親和性が高いプラットフォームです。特に食品・ビューティー・プレミアム生活用品カテゴリで、日本の名の通ったブランドが強みを発揮しています。

両プラットフォームの入場門槛は相対的に高く、オフライン百貨店バイヤーとの交渉が伴うことが多く、「ブランドポジショニングの拠点」として活用する視点が有効です。

 

G마켓・옥션:オープンマーケットの価格競争

G마켓와 옥션은이베이코리아(eBay Korea)をルーツとするオープンマーケットで、現在は신세계그룹傘下にあります。価格競争が激しいカテゴリが多く、ブランド認知度が低い商品の初期販路開拓には不向きですが、認知度のあるブランドの再購入促進やクリアランス販売には活用できます。

 


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