
韓国企業の海外展開は、この10年で大きく様変わりしました。
かつては、
- 家電(Samsung/LG)
- 自動車(Hyundai/Kia)
- K-POP
が中心でしたが、いまや 美容・食品・ITスタートアップ・デジタルアート・ファッション・ヘルスケア など、多様な領域で韓国企業が世界進出を加速させています。
特にスタートアップや中小規模ブランドのスピード感 × デザイン力 × デジタル適応度は非常に高く、日本企業が学ぶべきポイントも多い。
本記事では、
韓国企業のグローバル成功パターンと海外展開モデルの特徴を徹底解説します。
1. 韓国企業の海外展開が加速する背景
① 国内市場が小さい(約5,100万人)
韓国は市場規模が日本の半分。
そのため、ブランドは最初から海外市場をターゲットに設計されることが多い。
② SNSを中心としたデジタル強国
韓国企業はオンライン戦略に強く、
D2C × インフルエンサー × SNSの組み合わせで海外へ短期間で進出可能。
③ Kカルチャーの世界的影響
K-POP・韓ドラ・K-フード・K-ビューティーの拡散により、
韓国ブランドは“ストーリー性”で優位性を持つ。
④ 政府の輸出支援制度が豊富
KOTRA、韓国中小企業振興公団などの支援が強く、
中小ブランドでも海外展開しやすい環境。
2. 韓国企業が採用する主な海外展開モデル
① 代理店モデル(Distributor Model)
海外企業に販売を委託する、最も古典的な方法。
特徴:
- スピードが早い
- 初期コストを抑えられる
- 海外経験の少ない企業でもスタートしやすい
課題:
- 在庫リスクは代理店側
- ブランド管理が難しい
- 長期的には力不足になることも
② 海外現地法人の設立(Subsidiary Model)
K-ビューティー企業・スタートアップで増えているモデル。
特徴:
- 自社でマーケティングをコントロール可能
- EC運用・SNS戦略を本国と連携できる
- ブランドの世界観を維持しやすい
課題:
- コストが高い
- 現地スタッフ採用や運用が必要
③ D2C越境ECモデル(Cross-border Commerce)
Shopifyや越境ECプラットフォームを使って
韓国→グローバルへ直接販売するケース。
特徴:
- 初期投資が少ない
- 越境ECで市場テストが可能
- 口コミ拡散が早い
韓国のD2Cブランドはこのモデルで
アメリカ・日本・東南アジアに進出するケースが増加。
④ グローバル小売への入店(リテールモデル)
Sephora、Ulta、Amazon、Lazada、東南アジア百貨店などへ入店。
特徴:
- 信頼性が高まる
- 大型露出が可能
- 国ごとにMD(バイヤー)が積極的に韓国ブランドを誘致中
⑤ 海外パートナーとのジョイントベンチャー(JV)
特定ジャンル(デジタルアート、体験型施設、飲食など)で
現地企業と共同出資し展開するモデル。
特徴:
- 大規模事業に向く
- 国内外の専門性を掛け合わせる
- リスク分散が可能
3. 韓国企業が世界で成功する理由
① キレイで、早くて、SNS映えする商品力
韓国ブランドは:
- デザインが強い
- 商品回転が早い
- 映えるパッケージ
- SNSでシェアされる前提の世界観
消費者の共有文化と相性が非常に良い。
② 意思決定とアクションが速い
韓国企業はトップダウン型が多く、
「いいと思ったら明日動く」レベルのスピード感。
海外展開において、スピードは圧倒的武器。
③ デジタルが前提の運営
韓国企業は
- SNS運用
- EC管理
- インフルエンサー連携
- 動画制作
をインハウス化しているケースも多く、海外展開でのデジタル適応力が高い。
④ 失敗→改善の回転率が高い
韓国企業は“完璧よりスピード”志向。
小さく試し、改善し、再挑戦する文化。
⑤ Kカルチャーの波に乗りやすい
韓国ドラマ・K-POPが世界的に人気で、
Kブランドに対する受容性が高い。
4. 海外進出先として多い国・地域(2025年)
● 1位:アメリカ
韓国スタートアップの主戦場。
美容・家電・食品・デジタルアートなど全ジャンルが進出。
● 2位:日本
文化的距離が近く、物流・ECの相性も良い。
Kビューティー・Kフード・体験型施設が特に強い。
● 3位:東南アジア
- 高成長
- 若年層が多い
- Kカルチャー人気が強い
で韓国ブランドの成功率が高い。
● 4位:ヨーロッパ
デザイン性・ストーリー性のある韓国ブランドが伸びている。
5. 韓国企業の海外展開で課題になりやすいポイント
韓国企業はスピードが強みですが、課題も存在します。
① 現地パートナー・代理店の管理
スピード重視のため、契約書やオペレーションが弱くなる場合がある。
② 品質管理・サプライチェーン
急成長で品質管理が追いつかない事例も。
③ ローカル市場の理解不足
「韓国で成功 ⇒ 世界でも成功」とは限らない。
④ 長期的ブランディングの観点が弱い
短期売上中心でブランド育成が十分でないケースもある。
6. 日本企業が韓国企業と協業する際のポイント
- スピード感に合わせること
- 契約内容は細かく明文化すること
- 役割分担を明確にすること
- SNS・デジタル戦略を共有すること
- コミュニケーション頻度を高く維持すること
韓国企業は“スピードと柔軟性”が強みである一方、
その強みが誤解や摩擦を生むこともあるため事前すり合わせが成功の鍵。
まとめ:韓国企業の海外展開はデジタル × スピード × デザインが核心
韓国企業は
- 市場が小さい
- デジタル文化が強い
- スピードが速い
という背景を活かし、世界で急速に存在感を高めています。
日本企業にとっても学べる点が多く、
協業・共同プロジェクト・共同出店などのシナジーも大きい。
韓国企業の海外展開モデルを理解することは、
日韓ビジネスを考える上で必須のリテラシーと言えます。
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